こんにちは。ユーザープラットフォーム開発本部(UP部)の原です。
あなたのチームの雑談チャンネルは1日あたり何回ぐらい発言がありますか?
小さい仲良しチームなら頻繁に発言があるかもしれませんが20人,30人あたりになってくるとだんだん発言が少なくなってきますよね。
チームメンバーのエンゲージメントや生産性を高めるためには少なくともお互いがどんな人なのかを知っているようにしておくべきです。
JMDCは数百人いる組織だし、私の所属するUP部だけでも20名以上の社員が所属しており、しかもほぼ全員リモートで仕事をしている状況なので、いかに "チームメンバーがお互いにどんな人なのかを知っている状態" を作り出すかが課題になっています。
GitLabのリモートワークガイド参考にする
自らを “A world leader in remote work” と呼んでいるGitLabも雑談を重要なものと捉えているようです。
- 雑談によって信頼の土台を構築でき、この信頼は人々が決定を受け入れるのに役立つ
- 雑談は職場で親交を深めるため重要である
- 職場に真の友人がいると感じている人は、仕事を楽しみ、高いパフォーマンスを発揮し、会社に投資していると感じ、組織内の他の人に貢献する可能性が高くなる
また、「フルリモートワーク環境では自然に雑談が起こることは期待するべきではなく、雑談を整理し、可能な限り誰にでも気軽に声をかけ雑談ができる雰囲気をデザインする必要がある」としており、様々な企画を実施しています。詳しくはこちらのドキュメントを参照ください。
チームにフィットした雑談デザイン
GitLabの雑談企画のいくつかは参考になるものの、定期的なcallなどメンバーに雑談について強い主体性を求めるものが多く、シャイな性格の日本人が多いチームではフィットしないように思います。
実際、UP部でもGatherを使ってcallする時間が定期的にスケジュールされていますが業務が忙しいなどの理由で参加者が多いとは言えない状況です。
非同期のコミュニケーションでアイスブレイクを促すことで低コストで高い参加率の雑談を実現できるのではないではないかと考え仕組みをつくりました。
アイスブレイクbot
Slack botが毎日1回、UP部の雑談チャンネルに入っているメンバーからランダムに1名選出しアイスブレイクのネタになるような質問を投げかけるようにしています。
質問を投げかけるときはメンションにせず、回答することが任意であるようにデザインしています。
Google SpreadsheetとGASで自作しました。(今から作るのであればSlackの新しいAPIを利用するのもいいかもしれません。)
アイスブレイクのネタはasanaのドキュメントをベースにしています。
半年ほど運用していますが、回答率は6〜7割程度です。
この回答をキッカケに雑談が膨らむことも珍しくありません。
Collaでよいのでは?
はい、ジェネリックCollaです。
Collaは部署横断の雑談チャンネルにすでに導入されており、他のチャンネルに対応するには月額が発生するため稟議申請がめんどくさかったのと、自分で作ったほうが面白そうだったので導入しませんでした。
アイスブレイクbotの導入方法
(1) 以下の手順でSlackのIncoming Webhook URLを取得します
(2) 以下のURLにアクセスし、[ファイル] > [コピーを作成] でお好みのパスに保存します
(3) attendeeシートのA列に参加者の名前を列挙します
(4) [拡張機能] > [Apps Script] でコードエディターを開く
(5) コード.gs
の
(6) postInterview
を選択した状態で 実行ボタンを押下
(7) 承認が必要です
ダイアログで [権限を確認] を押下し、次の画面で実行するGoogleアカウントを選択
(8) IceBreakerBotがGoogleアカウントへのアクセスをリクエストとしています
ダイアログで [許可]を押下
このタイミングでSlackに質問が投稿されます
(9) トリガー画面に遷移して、右下にあるFABの [トリガーを追加]を押下
(10) IceBreakerBot のトリガーを追加
ダイアログでpostInterviewが実行されるように設定して [保存]を押下
(11) 設定したタイミングでスクリプトが実行され、Slackに質問が投稿されます
おわりに
UP部ではアイスブレイクbotだけでなく自己紹介のドキュメント化、読書会、スクラム勉強会、Win Sessionなど雑談やチームビルディングのための工夫を様々実施しています。
雑談がもっと盛り上がって、背中を任せられるチームになっていきたいですね。