医療ビッグデータを活かした事業を幅広く展開しているJMDCの社員は経歴が様々です。なかには大手SIerからJMDCへ転職し、活躍しているメンバーもいます。今回、インタビューを実施した新保さんもその一人。なぜSIerから転職したのか、SIer出身だからこそJMDCで活躍できる理由を聞きました。
<プロフィール>
新保 賢明(しんぼ たかあき)開発本部 プロダクト開発部 分析システムグループ
新卒で社員50人程度のIT企業に入社。自社サイトリニューアルプロジェクトではフロントエンドの設計・実装・デザイン作成などをほぼ全て一人で担当。その後、富士ソフトに移り、家具サブスクリプションサービスなど20以上のECサイト開発プロジェクトに参画。2022年1月にJMDCへ入社し、製薬企業向けデータ分析ツールJDM(JMDC Data Mart)の開発を行っている。
7時間の作業を自動化で1分に短縮
ーー新卒で入社したIT企業では、具体的にどんな業務に取り組んだのでしょうか?
30人程度の小さな会社だったので、何から何まで経験させてもらいました。運用監視ソフトウェアのプロジェクトでは、V Sphere SDK for Perlを用いた仮想マシンの情報取得プログラムを中心に、様々な形式でサーバ情報を取得するサブプログラムの開発を担当。入社時点では、ホームページを作ったことがある程度だったので、プログラミングのイロハの「イ」から教わりましたね。
技術面はもちろんですが、マインド面でも大切なことを学びました。特に私が好きなのが、プログラマーの三大美徳「怠惰・短気・傲慢」です。もともとは世界的に有名なプログラマーであるラリー・ウォールさんが提唱された考え方なのですが、私は以下のように解釈しました。
プログラマーは「怠惰」だからこそ、楽をするためにコンピュータの力をうまく活用して、効率的にプログラムを書けるようになる。プログラマーは「短気」だから他の人がやってくれるのを待ったり、処理速度が遅いプログラムを気長に待ったりできず、自分から作業し、処理速度が速くなるように取り組む。プログラマーは「傲慢」だからこそ「俺のプログラムが一番すごい」と言えるように、日々研鑽を欠かさない。
私が教わったものは原典と多少解釈が異なっているかもしれませんが、「怠惰・短気・傲慢」という良いプログラマーになるための基礎的な考え方をインプットできたのは大きかったですね。このように当時教わったことの多くは、どのプログラミング言語であっても変わらないコアな内容で今でも役立っていると感じます。
ーーその後、富士ソフトに転職した理由を教えてください。
私はとにかく新しいことに興味があるんです。ただ、小さい会社ではどうしてもやれることが限られるので、大きな会社に入って新しいことに挑戦したいと思いました。転職市場において、自分の市場価値はどのくらいなんだろうと考えていたところ、想定以上に評価していただけたので、富士ソフトへの入社を決めました。富士ソフトでは技術力を評価され、約3年間でECサイト開発を中心に20件以上のプロジェクトに参画しました。
ーー特に印象に残っているプロジェクトはありますか?
思い出深いのは、Webサイト競合比較レポートの作成業務です。各サービスを比較するツールの内容を出力して、Power Pointでグラフや表などを含んだレポートを作っていました。ただ、データを取り込む際のファイル数が多すぎて、一つひとつやると合計で7〜8時間ほどかかってしまう課題があったんです。
その際に「これは怠惰で短気な人間がやる仕事ではない」と思い、自動化を考案しました。開発に数十時間かかりましたが、最終的にはボタンを押したらファイルが全部ダウンロードされ、値を全部コピーしてグラフができ、レポートが完成するようになりました。この自動化によって、7時間かかっていた作業が、なんと1分まで短縮できて「やったー!」という達成感でいっぱいでしたね。まさに「怠惰」「短気」を発揮したことで、効率化することができました。
新たな挑戦を求めてJMDCへ
ーー富士ソフトから転職したのはなぜですか?
「このままでいいんだろうか」という思いが漠然とありました。ありがたいことに、富士ソフトではそれなりに評価していただけたので、このまま働き続けていたら、収入も上がっていき、おそらくは刺激が少ないけれど安定した環境に満足してしまうと思ったんです。
一方で、同じ会社に居続けることのリスクも感じていました。どんどん新しい技術が出てくる中、井の中の蛙ではありませんが、現状の環境で満足していたら、自分の技術力は上がっていきません。より新しくモダンな技術を身に付けたいという切実な思いが強くなり、転職を決意しました。
ーー転職先はどのような条件で探していたのでしょうか?
主に3つの条件で企業を見ていました。1つ目は、自社開発をしていること。これまでやってきた顧客のWebサイトの受託開発では、自分たちも提案できますが基本はお客様の意見を汲むため、できることの幅が限られてしまいがちです。だからこそ、もっと自分たちで考えて、自由にものづくりをしたいと思って、自社開発ができる会社に絞りました。
2つ目は、魅力的なプロダクトがあることです。心から面白いと思うモノや、その会社でしか開発していない独自性のあるモノを作りたいなと思っていて。3つ目は、新しい技術を導入していること。「モダンな技術を身に付けたい」という思いが転職のきっかけにもなっているので、やはりここは外せなかったですね。
ーーこの3つの条件で探していたところ、JMDCに出会ったんですね。
業界を全く絞らずに見ていたなかで、転職エージェントの方がJMDCを紹介してくれたんです。そこで「Pep Up(ペップアップ)」を開発している会社か!と一気に親近感が湧きました。というのも富士ソフト時代、Pep Upを使っていて、健康診断の情報をポップに見られる面白いサービスだなと思っていたんです。
Pep Upは個人の健康・医療データを一元管理して、健康を促進してもらうWebサービスです。健診結果から現在、何歳に相当するかを導き出した「健康年齢」が表示されることで、一目で自分の健康状態が分かるのもいいなと。もともとユーザーとして触っていて面白いプロダクトだと感じていたので、JMDCに一気に興味を持ちましたね。
ーーJMDCは自社開発もしているし、面白いプロダクトもあると感じたわけですね。3つ目の条件、新しい技術についてはどうですか?
面接で話を聞いていくなかで、JMDCが今まさに古い技術を新しく転換しようとしていることを知りました。CTOの小森谷さんから、開発主導の体制に変革中であること、あらゆる分野で新しい技術を導入しようと動いていることを直接伺ったんです。JMDCなら前職で培ったレガシーな知識も生かしつつ、新しいことに挑戦できるなと思い、入社を決めました。
JMDCは過渡期。「SIer出身の人が入社すれば、面白くなる」
ーー新保さんは2022年1月にJMDCに入社しました。具体的にはどんな業務に取り組んでいるのでしょうか?
JMDCデータベースとクライアントをつなぎ、スピーディーで直感的な分析をするオンラインツールJDM(JMDC Data Mart)の保守開発を担当しています。
JDMは、JMDCが保有する医療データをもとに、患者数推定や疾患別の投与日数、投与量などの分析ができるソフトで、主に製薬企業に提供しているものです。基本的に分析は最新データで行うのが一般的ですが、なかには過去のある時点でのデータで分析をしたいという需要もあります。そこで、社内向けのソフトに限ってですが、データを過去に遡れるよう修正を行いました。
ーー実際に働いてみて、JMDCの印象はどうでしょうか?
前職との開発環境の違いを実感しますね。現在JDMでは、AngularからReactへのリプレイスをする段階で、Reactでのシステム開発を行っています。また、バージョン管理にはGitを使用しています。前職ではバージョン管理にSVNを使っていたため、四苦八苦しながら取り組んでいますが、ようやくモダンな技術に触れることができて、刺激的な日々を送れるようになりました。
それから、会社の規模がちょうど良いと思っています。1社目は社員数30人ほどの小さい会社で、前職は約8000人の大きな会社でしたが、JMDCは300名超と、ちょうどその中間です。ほど良く色々なことができるのがいいですね。フロントエンドもバックエンドも自分たちで開発しているので、両方を俯瞰して見られるのがすごく楽しいです。私はまだどちらも中途半端なので、フロントエンドとバックエンド、どちらも技術をしっかりと身に付けて、フルスタックエンジニアとして活躍したいと思っています。
ーーSIerに勤めていて、転職先としてJMDCが気になっている方もいると思います。SIerからJMDCに入社して、生きている部分はありますか?
どちらがいいとか悪いとかではないのですが、依頼に沿って作るのと、自分たちで提案しながら作るのは、かなり違うと思います。SIerに勤めていて、クライアントの要望通りに作ることに違和感を感じている人にとっては、JMDCはすごく面白い会社ではないでしょうか。
JMDCは現在まさに過渡期にあり、様々なシステムの刷新が行われています。これまでの古い技術を新しく変えようと試行錯誤している時期に入社できてタイミングが良かったと思っています。前職までで身に付けたレガシーな知識を生かしつつ、新たな技術も学ぶ場がありますから。私のように、古い技術を持っているけど、これからモダンなスキルを習得したい人にはとてもおすすめの会社です。
また、改革期でもあるJMDCでは、多様な意見を求めています。その意味ではSIerの経験が生きると思うんです。SIerは様々なクライアントとやり取りすることも多く、ある意味、プログラミングに専念するだけでは得られない経験を積んできた方が多いと思っています。
豊富な経験や広い視野を持ったSIer出身の方々が入社すると、JMDCは多様性に富み、さらに面白くなるでしょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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