医療ビッグデータを活かした事業を幅広く展開しているJMDCでは、ともに医療の進化を支え、健康的で笑顔に溢れた社会を一緒に実現するメンバーを募集しています。キャリア採用では技術系・ビジネス系職種ともに積極的に採用活動を行っています。
今回は2021年6月に中途入社し、PdM(プロダクトマネージャー)として社員の健康管理を支援するサービス「Pep Up for WORK」の立ち上げに携わっている黄さんにインタビューを実施。エンジニアからPjM(プロジェクトマネージャー)、PdMとキャリアを変えた経緯やPjMとPdMの違いなどについて聞きました。
<プロフィール>
黄 俊(こう しゅん)プロダクトインキュベーション室
2008年に中国から来日。携帯電話のドライバー、精密検査装置用の画像認識システムなど様々な業界で研究開発を経験。その後マネジメント業務にキャリアを転じ、2019年に入社したWebマーケティング会社ではPdMにキャリアチェンジ。JMDCには2021年6月に入社し、Pep Up for WORKの立ち上げなどに従事している。
出張で日本の技術とチーム力に感激。間近で学ぶために来日
ーー大学を卒業後、まずは中国の大手SI企業で社会人生活をスタートします。どんな仕事をされていたのでしょうか?
中国・大連の大学を卒業して、ソフトウェア開発会社の大連支社でエンジニアとして働き始めました。主な仕事は携帯電話の開発。メインのお客様は日本の方々だったので、日本への出張を複数回経験しました。
ーー日本への出張ではどんなことを感じましたか?
クライアント先の大手日本企業のエンジニアの方々と交流する中で、大きな刺激を受けました。まず思ったのは、日本の技術力はやはり卓越しているということです。一緒に仕事をする中で、日本のエンジニアの優秀さを肌で感じましたね。
また、プロジェクトの運営でも学ぶ点が多かったです。ソフトウェア開発はチームプレーなので、プロジェクトをチームでうまく回していくマネジメントの大切さも学びました。
ーーその後、中国の企業を退職して2008年に来日。どんな思いで日本に来たのでしょうか?
エンジニアとしてスキルを向上させるためには、技術レベルの高い環境に身を置くことがベストだと考えました。そこで浮上したのが日本で働くという選択肢だったんです。
出張で学ぶよりも、自分がチームの一員になった方が早く学べると思い、来日を決意しました。外国での暮らしや仕事に不安はありましたが、それよりも更なるスキルアップを目指して、自分自身の道を切り開く意欲が強かったので、頑張るしかないと腹を括りましたね。
ーー来日直後は電機部品メーカーに就職。その後、転職を繰り返す中で、エンジニアからPjMになった背景を教えてください。
中国にいた時からプロジェクトリーダーの経験はあり、十数名のチームメンバー管理やタスクのアサインなどを行っていました。なのでマネジメントも得意だという意識はありました。
大きな転機となったのは8年前。求人検索サイトを運営するIndeed Japanの採用試験を受け、コーディングテスト、一次面接は通過したのですが、二次面接で落ちてしまいました。Indeedは技術力に長けた一流エンジニアを求めていて、私は試験に落ちた。つまり、自分は一流エンジニアにはなれないのだなと悟りました。
採用試験が終わった後、改めて自分の強みを考えてみたんです。プロダクトに関するアイデアを持ち、コードも書ける。日本語も上達していたので、お客様と会話もできる。そう考えた時に、自分の能力が生かされるポジションは単純な技術開発よりも製品開発に携わる仕事ではないかと思ったんです。
技術力で勝負するエンジニアよりも、開発経験を活かしたプロジェクトマネジメントの道が自分には相応しいと結論づけ、日本での4社目からはPjMのポジションにたどり着きました。
ーー前職からはPdMに。具体的にはどんな仕事をしていましたか?
前職はWebマーケティングサービスを提供している会社で、レコメンドエンジンという商品をおすすめするSaaSサービスを開発していました。私は新規ビジネス開発の担当として製品開発の責任者を担当。単独サービスからプラットフォームまで複数の製品開発にも携わっていたんです。
その中の「レコメンド・イン・チャットボット」という製品は、Webサイト上でユーザー一人ひとりのニーズに合ったパーソナライズされたおすすめ商品をアシスタントのように提案するサービスで、考案からリリースまでPdMとしての役割を果たしました。
「面白い人と働きたい」とJMDCに入社
ーーPjMとPdMの両方を経験されています。両者の違いはどんなところでしょうか?
着地点というか目的が違うイメージです。エンジニアやPjMでは、自分が市場に求められたものを作ることが出来たか分かりづらいんです。たとえば音楽プレイヤーの開発担当だったとします。自分が作った商品が市場に出回ってよく売れている場合、どこが良くて売れているのかはなかなか分かりません。
自分が携わった部分が良かったのか、全体的なデザインが良かったのか。それを理解するためにはお客様と直接コミュニケーションを取る必要があります。それをできるのがPdMで、一番お客様視点を持って商品づくりを考えられるポジションなんですよね。
PdMはお客様のニーズを満たすための提案をして、具現化、製品化の方法をエンジニアと相談して、試作品をお客様に見せて、フィードバックをもとに改良していきます。
PdMになったことは、自分のキャリアにおいても非常に重要な分岐点だったと感じています。ようやく自分のやりたいことができるようになった感覚です。私はただモノづくりをしたいのではなく、お客様に愛される商品を作りたかったのです。そこに最も直接的に関われるのがPdMだと思っています。
ーーJMDCには2021年6月に転職されました。入社の理由を教えてください。
前職はWebマーケティングを行う会社で、PdMとして成長できました。ただ、もっとチャレンジしたい思いが常に心の中にはありました。前職は設立から20年近く経っていて、様々なレガシーがあったんです。新規事業に携わる私としては、新しいことに挑戦したいのですが、レガシーを変えるのは簡単ではありません。
そこで転職を考え始めたところ、目に留まったのがJMDCでした。というのも前職でJMDCが運営している健康に関わるデータを統合管理するPHRサービス「Pep Up(ペップアップ)」をたまたま利用していたんです。
色々調べてみると、Pep Upでは転職すると、健康診断の履歴が残らないことが分かりました。Pep Upのデータは契約している健康組合と紐づけられているので、会社を辞めると本人でさえ自分のデータにアクセスできなくなってしまうのです。
それを改善したいという思いが強くなり、JMDCの求人情報を探していたところ、Pep UpのPdMを募集していたので応募。面接でもその話をして、無事合格しました。
ちなみに、JMDCとの出会いのきっかけになった、転職後のデータアクセス不可能問題に関しては、履歴を手元に残すためにIDを共通化する必要があります。現在、JMDCではその共通プラットフォームを作るべく、取り組んでいる最中です。
ーー黄さんは、これまで様々な企業を経験されてきました。どのようなポイントで、企業を選んでいるのでしょうか?
重要なのは、「誰と一緒に仕事をするか」だと思います。私は会社の知名度よりもむしろ面白い人と働けるかを重視しています。面白さはいろいろな解釈がありますが、そのうちの一つは頭の回転の速さではないですかね。
頭が切れる方と一緒に仕事をするのは楽しいですし、刺激をもらえます。JMDCにはシャープな頭脳を持っている方や鋭い質問をするような方がいるので、楽しく働けていますね。
お客様の真の悩みを引き出すPdMになりたい
ーーJMDCに入社後は、新規事業開発を行うプロダクトイノベーション室に配属されました。具体的にはどんなお仕事をされているのでしょうか?
メイン業務は新規サービス「Pep Up for WORK」の立ち上げです。Pep Upが健康保険組合を通して社員が使うサービスであるのに対し、Pep Up for WORKは企業向け。従業員を中心に体の健康と心の健康を軸にした企業の健康経営を推進するプラットフォームです。
PdMとして、お客様のニーズをヒアリングしたり、サービスのプレゼンをしたり、エンジニアのタスク進捗やスケジュールの管理などを行っています。現在はサービスの初期段階でもあるため、営業やマーケティング担当の方と密に連携を取るように意識しています。
ーー連携するうえで、どのような点を工夫しているのでしょうか?
とにかくコミュニケーションをこまめに取ることですね。営業、マーケティングメンバーと一緒に毎日朝会で10分ほど話をしています。さらに立ち上げチームでロングミーティングも過去3度実施しました。オンラインではなく対面で、サービスの方向性など重要課題について4時間ほどみっちり話し合いました。
これまで経験したどの会社よりも今のチームは壁がなく、言いたいことを自由に言い合える風通しの良い環境だと思います。メンバーそれぞれのバックグランドを活かしたチームワークで、スピーディーにPDCAを回せている実感がありますね。
ーーJMDCで実現したい目標は何でしょうか?
より良いPdMとして進化することです。そのためにはやはり「お客様の本当の課題」を見つけることにこだわり続けていく必要があると感じています。真の悩みやニーズを引き出せているかといえば、まだまだ課題があるなと。
また、会議のファシリテーションスキルも向上させていきたいですね。オンライン会議では参加者の表情が見にくかったり、活発な議論になりにくかったりといった傾向があります。でも、今のチームには進行が上手なメンバーがいて、とても参考になるんです。進行次第でここまで会議の雰囲気ががらりと変わるんだなと。
長くキャリアを歩んできましたが、JMDCに入社して吸収すべきことはまだまだあると実感しています。今後も研鑽を積んでいきたいですね。