JMDCの開発部門では、社内やグループ会社とのコミュニケーションを活発にするために様々な工夫を行っています。そのひとつが月に一度実施されるオンラインイベント「野良1onN(のらワンオンエヌ)」です。今回は「野良1onN」の企画・運営を行う石坂さんにインタビュー。イベントが始まった背景や詳しい内容に迫りました。
<プロフィール>
石坂 萌々(いしざか もも)
開発本部プロダクト開発部分析システムグループ
前職では医療システム開発を担当。2020年7月にJMDC入社。製薬会社向けのインターネットアクセス型Webツールサービス「JMDC Data Mart」の開発、保守運用などを行っている。
開発本部内のコミュニケーション課題解決へ
ーーJMDCで行われている「野良1onN」はどのようなイベントなのでしょうか?
JMDCとグループ会社のエンジニアのみなさんで月に1度、行うオンライン交流会です。
2021年4月、それまでのデータプラットフォーム開発本部、製品開発部が開発本部として1つにまとまりました。しかし、コロナ禍で在宅勤務が続いていたため、お互い同じ部に所属しながらも話したこともない、どんな仕事をしているかも分からない状況だったんです。そこで、気軽にコミュニケーションを取れる機会を作りたいと思い、野良1onNを企画しました。2021年8月から毎月最終木曜日に行っています。
ーー実際どのようにコミュニケーションを取るのでしょうか?
本当にラフに話そう、という感じですね。私は主催者なので毎月参加していますが、参加は任意です。集まったメンバーを3〜4人のグループに分けて、少人数で15分間雑談。それを2セット、回しています。
参加者はだいたい10人前後。みなさんそれぞれの仕事の都合もあるので、途中参加、途中退出OKでやっています。「ちょっと時間ができたので途中から参加」という人もいますね。気軽に参加してもらいたいので、ハードルをできるだけ下げるようにしています。
ーー「野良1onN」って面白いネーミングですよね。どのような意味なのでしょうか?
実はオリジナルではないんです(笑)。他社で「野良1on1」という1対1で話すイベントがあることを知り、それを少しもじって「野良1onN」と名付けました。「野良」には、決まった型にとらわれずに交流する意味が込められています。自由に雑談することもあれば、テーマを決めて話すこともあるし、ゲームやイベントをすることもあるので。また、「1onN」の「N」は、人数が決まっておらずその場に応じて流動的という意味ですね。
ーー雑談では、どのような話をするのですか?
まだ始めたばかりのイベントなので、決まった形はありませんが、雑談テーマを決めることもあります。たとえば「コロナが終わったら行きたい旅行先」「最近ハマっているもの」「在宅ワークにおすすめのグッズ」とか。
あとは、共通点探しゲームをやった回もありました。出てきたのは「最初に触ったことのあるプログラム言語がC言語」とか「小さい頃に水泳を習っていた」とか。エンジニアならではのコトや、仕事上の会話ではなかなか出てこないユニークな共通点がわかりました。
面白かったのは、とある3人グループで「日本三大庭園(偕楽園、兼六園、後楽園)がある県の出身」という共通点が分かったこと。メンバー同士の共通点を見つけるために色々と引き出す必要があるので、お互いのことを知れて、親睦を深める良いきっかけになったと思います。
お酒もOK!?フードデリバリー付きのクリスマスイベント
ーーこれまで開催してきた中で、特に印象的だった回はありますか?
2021年12月に行ったクリスマス会ですね。いつもと違い、オンライン交流ツール「Gather Town」を利用。バーチャル上でそれぞれがキャラクターに扮し、近くの人と会話しよう!という企画をしました。参加者特典にフードデリバリーを付け、それぞれが好きなメニューを注文。業務時間の最後に実施し、お酒を頼むのもOKとしました。
私は、しめ鯖のセットを頼みましたが、焼き鳥のセットやビール、サワーを注文する方も。美味しいものを飲み食いしながら交流ができて、とても盛り上がりましたね。
ーー楽しそうですね。「野良1onN」に対するメンバーの評判はどうですか?
「これまで話したことのないメンバーと話す機会が持てて良かった」とか「入社したばかりで参加して、色々な人に出会えた。次回も参加したい」といった声をいただいています。そういったポジティブな印象を持ってもらえるのは、すごく嬉しいですね。
イベント開始当初は、ほぼ「はじめまして」の状態に近かったのですが、回を重ねるごとにお互いのことを知るようになってきて、トークも活発になってきているなと感じています。
ーー参加者の1人として、新たな発見などはありましたか?
他チームの方とお話しする中で「Datadog」というツールの存在を知りました。システムの動作確認を自動化できるサービスで、私たちのチームでは使ったことがありませんでした。「こんなツールを他チームが使ってたよ」という情報を持ち帰ったところ、私たちのチームでも取り入れることになったんです。
このように、仕事では関わらない他チームと交流することで、業務に役立つ知識が手に入ることもあります。基本は雑談メインなのですが、ちょこちょこ業務につながる話も出てくるのが良いなと感じています。
30人規模のイベントを目指して
ーー「野良1onN」以外に、JMDCではオンライン勉強会も実施していると伺いました。勉強会の運営から学んだことはありますか?
野良1onNの直前の時間帯に行われる勉強会からは、イベント主催者として学ぶ点がたくさんあります。勉強会は1人あたり5分のプレゼンをしていくLT形式なのですが、発表の最中にSlackが活発に動くんです。
質問や感想、コメントであふれるのが、ライブ感があって面白いなと思ったので、野良1onNにも取り入れました。少人数で雑談すると他のチームが話している内容は分からないので、それぞれで話した内容をSlackに流してもらうようにしましたね。
ーー野良1onNは、社内にポジティブな変化をもたらしたと思います。主催することで石坂さん自身に起きた変化はありましたか?
自分自身、「野良1onN」の企画、運営を通じて大きく成長できたと感じています。私はもともと大人数の前で話すのが得意ではありませんでした。イベントを主催した経験もゼロ。だからこういうイベントをやりたいと思った時、躊躇する自分がいたんです。
雑談イベントをやりたいけど、自分で主催するのは嫌だなと(笑)。実際、なかなか言い出せず、案を思いついてから3ヶ月ほど自問自答していました。それでもやってみたら、意外とできるものだなと実感しています。
ファシリテーションへの苦手意識があったのですが、徐々に慣れてきて大勢の前でも緊張せずに話せるようになり、話題を振ることもできるようになってきました。勇気を出して、手を挙げて良かったです。
ーー今後、改善したい課題や目標があれば教えてください。
試行錯誤を繰り返しながら実施していますが、毎回新たな課題が見つかります。一つは、参加者が固定化されてきた点です。任意参加なので、だんだん同じ顔ぶれになってきたなと。グループ会社の方たちにも参加してもらえるとうれしいですね。より多くの方に参加していただけるように面白そうなゲームを探したり、考えたり、工夫していきたいです。
もう一つはテーマのネタ切れです。私がひとりで考えているため、徐々に案が尽きてきました。やはり毎月、企画を考えるのが一番大変なので、テーマを募集したり、共同主催者を募ったりしようかと考えています。これからも改善を続けて、30人ほどが参加する笑顔あふれる楽しいイベントにしていければと思います。